2006年 07月 24日
東海道中膝砕毛 14日目(桑名宿~庄野宿)
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今日から4日かけて桑名宿から京・三条大橋の117.8Kmを歩く。そして、無事に京都にたどり着けたら、豪遊三昧するつもりだ。もっともボクにとっての豪遊とは"お色気"を伴うものではなく、従って女房も参加する。 品川駅を7時半ごろの新幹線のぞみに乗り込み、恒例の弁当タイム。品川駅では10種類以上の弁当が売られているが、相も変わらず貝づくし弁当。今日の貝づくしはちょっと味付けが物足りないようだ。
新幹線を名古屋で降り、40分も待たされてやっと桑名方面行きの在来線に乗り込む。名古屋といえば日本で4番目の人口規模を持つ都市なのに、三重県方面の電車は数が少なすぎるようだ。(近鉄のほうが本数が多いことを後で知った) 桑名駅からスタート地点の七里の渡し跡までの道端には煮貝(貝の佃煮)専門店がたくさんある。ここは昔は蛤の名産地であったそうな。お店からは貝を煮ている香りが漂ってくる。いくつかお土産に買おうかどうか迷ったが、その手は桑名の焼き蛤!、こんなお荷物を担いでこれからの長い道のりを歩くなんてジョーダンじゃない。 桑名宿はこの七里の渡しから始まる。江戸時代には熱田の宮宿からここまでの7里を渡し舟で移動したのだという。今日はここからのスタートし、34Km先の亀山宿を目標とした。時刻は午前10時13分。
運良く梅雨の晴れ間の今日は青空が広がり、気温もすでに30度は越えていると思われる。それでも湿気が少ないせいかあまり暑くは感じない。出だし好調である。 歩き始めて2時間後、目の前にこんな看板が。ボクはこの手の看板に弱いのである。空腹感はなかったものの、時間も時間だし、ちょっとだけ栄養補給をすることにした。 ちょっとだけのつもりが、セルフの棚からあれもこれも取り、おまけにご飯はいつもの癖で大盛りをお願いしてしまった。味はそれなりだが、いくらなんでも量が多すぎて食べるのに一苦労。なんとか完食したものの、こんどはお腹がはちきれそうで動けない。結局、この食堂で1時間以上も休むはめになってしまった。
ちょっといっぱいのつもりでのんで~ いつのまにやらはしござけ~♪ この煙突、小学校の社会科の教科書でみた懐かしい四日市の石油コンビナートの煙突である。四日市といえば煙モクモクの公害都市というイメージをずーっと持ち続けてきたが、なんのなんのよーこ<すまぬ>公害どころか空気はとても清澄である。 「四日市宿」の中心部。本陣跡も高札場跡もなんにもないただのアーケード商店街である。とりあえずこの地点を四日市宿本陣跡ということにした。歩数2572歩、時刻14時51分。目標の亀山宿まで21.2Km。うーん、今日も目標を達成できそうにない。 四日市はそこそこの都会だ。その中心部からほど近いところの駐車場代が1ヶ月でたったの4200円。。。 四日市宿から2時間ほど歩くと有名な「杖衝坂」にさしかかる。松尾芭蕉が江戸から生まれ故郷の伊賀への帰途、この坂で落馬したという。確かに落馬するほどの急勾配の坂ではある。 で一句・・・
「歩行(かち)ならば杖つき坂を落馬かな」
この俳句を読みながら芭蕉が落馬をする様子を思い描いていると、俄かに笑いがこみ上げてきて、ひとりで噴出し笑いをしてしまう。頭の中の芭蕉は、理由はわからないが、テレビでお馴染みの和の鉄人「道場の六さん」になりかわってしまっていたからだ。あのちょっと擦れ気味の声で、おっとっと・・・いてて!なんてボヤく六さんがすぐ目の前にいるようだ。 笑うという作業により脳内モルヒネが分泌され、それが疲労物質を駆逐してくれたのだろう、杖衝坂からの数キロメートルは足取りが軽く、鼻歌まじりに街道を歩くことができた。
「石薬師 本陣跡」着18時06分、歩数43788歩。 日暮れまであと1時間と少し。先を急がねば・・・。 次の「庄野宿」までは2.7Kmしかない。東海道では御油~赤坂の1.7Kmに次いで2番目に短い距離である。宿場間の距離が10Km近くもあるとゆっくりと(=だらだらてきとーに)歩くのに対し、距離が短いとタイムトライアルをしたくなってしまう。そこで小走りで向かったところ約50分で庄野宿に到着。どーだすごいだろう!と胸を張りたいところだが、よくよく考えてみれば普通の人が普通の速度で歩くのと大差はない。
「庄野宿 本陣跡」着18時58分、歩数49566歩。(この間の歩幅46Cm・・・小走りってのはちょこまかとせわしなく歩くってことなのかも?それにしても46センチはないだろうに) 時刻は午後7時。あたりはだんだんと暗くなる。次の亀山宿までは8Km近くもあるので、ここまではたどり着けないだろう。しからば、JR関西本線で亀山駅のひとつ手前の井田川駅まで歩こうということにした。 井田川駅までは簡単に行けると高を括っていたのが間違いのモトであった。明るいうちに地図で確認したところによると道なりに歩いていれば、自然と駅にぶつかるはずであった。距離にして2.5Kmほどだから1時間もかからずに着くはずであった。それなのに・・・どこをどう間違ったのか目指す駅は見えてこない。あたりはすっぽりと闇に包まれ、行き交う人は皆無である。いざとなったら民家に飛び込んでカネをだせ!、じゃなくて道を尋ねるという方法もあるが、シャイなボクにはそんな芸当はできるわけがない。 道に迷うこと1時間。目の前に”忽然と”という副詞を使うのは憚れるほどみすぼらしい無人駅「井田川駅」が姿を現したのである。時に20時40分。今日はここで歩き止め。10時間27分かけて25.8Km歩いたことになる。
JR関西本線で四日市に戻り宿を取る。今日の宿は近鉄四日市駅近くで風俗店の呼び込みをしていた中国人女性に教えてもらった「プラトンホテル」。(けっしていかがわしいホテルではなく、プラトニックで(?)健全なホテルである。念のため。 笑)
夕飯は手っ取り早くホテル内の和食店でとることにした。注文はアラカルトで以下の料理を生ビールと白ワインで流し込んだ。
★つきだし ★グリーン・サラダ
★野菜の炊き合わせ(冷製) ★お造りの盛り合わせ
★鱧の蒲焼 ★伊勢地鶏の焼物 「カリテッラ」(カリフォルニア 白ワイン)
京風本格的な料理店である。刺身は新鮮であり、鱧の炙り方・たれの味もなかなかのもの。伊勢地鶏はおそらく初めて口にするものだが、ジューシーで味わい深く美味。このお店が東京にあったらおそらく通い詰めるだろう。(会計は8110円)
食後、真っ直ぐに部屋に帰り寝崩れた。zzzzzzzzzzzzzz
★本日の費用
交通費 11420円
宿泊費 7560円
飲食費 10938円
小計 29918円
累計 215975円
新幹線を名古屋で降り、40分も待たされてやっと桑名方面行きの在来線に乗り込む。名古屋といえば日本で4番目の人口規模を持つ都市なのに、三重県方面の電車は数が少なすぎるようだ。(近鉄のほうが本数が多いことを後で知った)
運良く梅雨の晴れ間の今日は青空が広がり、気温もすでに30度は越えていると思われる。それでも湿気が少ないせいかあまり暑くは感じない。出だし好調である。
ちょっといっぱいのつもりでのんで~ いつのまにやらはしござけ~♪
この俳句を読みながら芭蕉が落馬をする様子を思い描いていると、俄かに笑いがこみ上げてきて、ひとりで噴出し笑いをしてしまう。頭の中の芭蕉は、理由はわからないが、テレビでお馴染みの和の鉄人「道場の六さん」になりかわってしまっていたからだ。あのちょっと擦れ気味の声で、おっとっと・・・いてて!なんてボヤく六さんがすぐ目の前にいるようだ。
「石薬師 本陣跡」着18時06分、歩数43788歩。
「庄野宿 本陣跡」着18時58分、歩数49566歩。(この間の歩幅46Cm・・・小走りってのはちょこまかとせわしなく歩くってことなのかも?それにしても46センチはないだろうに)
JR関西本線で四日市に戻り宿を取る。今日の宿は近鉄四日市駅近くで風俗店の呼び込みをしていた中国人女性に教えてもらった「プラトンホテル」。(けっしていかがわしいホテルではなく、プラトニックで(?)健全なホテルである。念のため。 笑)
夕飯は手っ取り早くホテル内の和食店でとることにした。注文はアラカルトで以下の料理を生ビールと白ワインで流し込んだ。
京風本格的な料理店である。刺身は新鮮であり、鱧の炙り方・たれの味もなかなかのもの。伊勢地鶏はおそらく初めて口にするものだが、ジューシーで味わい深く美味。このお店が東京にあったらおそらく通い詰めるだろう。(会計は8110円)
食後、真っ直ぐに部屋に帰り寝崩れた。zzzzzzzzzzzzzz
★本日の費用
交通費 11420円
宿泊費 7560円
飲食費 10938円
小計 29918円
累計 215975円
by fuanita-tekuteku
| 2006-07-24 12:41
| 東海道中膝砕毛